大流行「風疹」に対する日本とドイツの違い

大流行「風疹」に対する日本とドイツの違い

最近アメリカの飯動画ばかりを見ている、どうもBodomchildです。

最近、日本で流行している「風疹」

特に妊活/妊娠/出産を予定している家庭には大影響を与える病気です。

私たち夫婦も他人ごとではなく、深刻な話題です。

今回、調べていて様々驚愕した事柄がいくつかありましたのでご紹介いたします。

 

風疹とは

国立研究所のWebページを参考にしています。

国立感染症研究所URL:https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ha/rubella/392-encyclopedia/430-rubella-intro.html

《風疹とは》

風疹(rubella)は、発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴とするウイルス性発疹症である。症状は不顕性感染から、重篤な合併症併発まで幅広く、臨床症状のみで風疹と診断することは困難な疾患である。

風疹に感受性のある妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、出生児が先天性風疹症候群を発症する可能性がある。

男女ともがワクチンを受けて、まず風疹の流行を抑制し、女性は感染予防に必要な免疫を妊娠前に獲得しておくことが重要である。

主に、気道粘膜より排泄されるウイルスが飛沫を介して伝播され、感染します。

伝染力は水痘(水疱瘡)、麻疹(はしか)より弱いとされています。

主に患者は、1~12歳の小学生に多く見られるようです。

発生することがアジアに多いことから、欧米ではそこまで知られていないようでした。

アメリカでは、日本人の感染者が多く、”日本人=感染源”として認識されていたりもしたみたいです。

《主な症状》

感染から14〜21日(平均16〜18 日)の潜伏期間の後、発熱、発疹、リンパ節腫脹(ことに耳介後部、後頭部、頚部)が出現し、

発熱は風疹患者の約半数にみられる程度である。また不顕性感染が15(~30)%程度存在する。

効果的な治療法は無く、症状に応じた対症療法を採るしかないのが現状です。

 

特筆すべきは、

“風疹に感受性のある妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、出生児が先天性風疹症候群を発症する可能性がある。”

つまり、妊娠初期の妊婦さんがこの風疹に罹ってしまうと、生まれてくる赤ちゃんに先天性の病気がでる可能性が高いということです。

そんな病気が日本で流行しているのです!

 

 

定期的に大流行する風疹

日本では約5年の周期で流行している経緯があります。

1976年、1982年、1987年、1992年に大きい流行がみられていましたが、、男女幼児が定期接種の対象となって以降、次第にその発生数は少なくなりつつあり、流行の規模も縮小しつつあります。

季節的には春から初夏にかけてもっとも多く発生しますが、冬にも少なからず発生があり、次第に季節性が薄れてきているようです。

しかし、近年では、2012年ー2013年に風疹の大流行が起こりました。

患者は主に、定期予防接種を受けていない人間(つまり、大人)に多かったようです。

つまり、

近年では予防接種を受けていない(義務化されていない)大人で大流行する病気になっているということです。

 

 

風疹の予防策

冒頭では、“効果的な治療法は無く、症状に応じた対症療法を採るしかない”と書きました通り、ワクチンによる予防接種が最も重要な対策です。

あとは、俗に子供のころに一度、風疹に罹ったことがある人には抗体ができていて、”一度かかればかかることはない”と言われていますが、風疹罹患歴を有していても経年により抗体価が低下している場合や、がん治療などで免疫力が落ちた場合など、ごく稀に再発することがあるので、注意が必要です。

抗体検査や予防接種は病院で行えます。

自治体によっては、予防接種が助成されるところもあるので、予防接種を希望する人は各自治体へ事前確認が必要です。

私の住んでいる自治体では、抗体検査は無料(条件があります)ですが、予防接種は助成されないようでした。。。

 

予防接種受けていない人が多い理由

調べたところによると、日本で本格的に予防接種が始まったのは、1977年に女子中学生(12~15)のみを対象として始まりました。

その後、対象を中学生→小学生へ、男子も摂取対象へ という風に変化していきました。

結局、男子が摂取し始めたのは、1988年生まれの人以降です。

つまり、予防接種行政の対策の行き違いにより、多くの日本人は予防摂取を受けていないことになります。

冒頭で述べた通り、アメリカでの”日本人=感染源”となるロジックは、ここにあるみたいですね。

「予防接種で防げるのに日本人はなぜ摂取しないんだ?」といった感じですかね。

 

どの世代が未接種世代なのか

その中でも、1979年~1987年生まれの男女に最も多くの未接種者がいるとのことです。

つまり、今現在、30代の人は未接種に該当する人が多いということです。

30代といえば、会社では働き盛り、家庭では結婚、出産と経験されている人が多い世代かと思います。

冒頭に書いていますが、特に出産予定にある人が多くいらっしゃる世代と思われますので、要注意です。

因みに自分で調べたところ、ドンピシャの世代で、予防接種は未接種でした。

シャレならんで。ホンマ。

予防接種の確認方法

主には以下です。

・母子手帳を見る

・親に聞く(「風疹の予防接種有無」「過去に罹ったことがあるか」etc)

・自治体に問合せ

・病院で検査

手っ取り早いのは病院で検査する事かもしれません。

 

 

ドイツとの違い

ドイツ語では、「Die Röteln」と言います。

ドイツでは、一通りの予防接種はすべて摂取が義務付けられています。

勿論、風疹も該当しています。

妻の日本へ来る前のドイツでの健康診断結果でも「Röteln」の欄にチェック済みとなっていました。

予防接種は日本では任意となっっているものもドイツで必須で摂取していたり、逆も然りです。

詳細な項目の違いは、“ドイツニュースダイジェスト”というサイトで詳しく紹介されていますので、参照して下さい。

ひとまず、一安心です。

ちなみにヨーロッパではさほど、知られている病気では無いみたいで、妻も「日本でこの風疹が流行っているのが理解できない」と言うほどでした。

ドイツでは大人は勿論、子供でも滅多に罹る人がいないようです。

妻曰く「ドイツでは風疹の患者は年間10人くらいらしいよ。予防接種している病気だから自治体にちゃんと報告が行くし。(妻調べ)」らしい。

ちなみに、英語圏では風疹のことを“German Measles(ドイツ風邪)”とも言うそうです。

一瞬、「え?ドイツ特有の病気ってこと?」と思いましたが、

由来は、”その昔、ドイツ人医師がこの病気を発見したこと”にあるそうです。

 

余談:ドイツ人の風邪への対処方法

ドイツ人風邪の時は、基本的に病院へは行きません。

社会人であってもです。

妻の個人的な考え方かもしれませんが、

「風邪に効く薬はない。ひたすら家で休むめばいい。マスクして会社行くくらいだったら休め。」とのこと。

・ドイツは休みを取りやすい
・よほどの病気で無い限り、病院は利用しない。

ということに由来するみたいですね。

人間は本来こうあるべきと思いますよ、本当に。

 

 

まとめ

大流行の兆しが見えている風疹ですが、たいしたことない病気と思ってはいけません。

特に出産/妊娠を控えている人は十二分に注意をする必要があります。

家族を守るという点でも重要だと思います。

防げる病気であるので、準備はすべきでしょう。

私も予防接種が未接種なので、予防接種を受けようと思っています。

最後までご拝読ありがとうございました。

ほな